“One Hundred Years of Solitude”

ガブリエル・ガルシア・マルケスの最高傑作「百年の孤独」を少し前に読みきった。この小説を読むことができることに感謝したくなる作品である。

あらすじは、それこそ検索すれば日本語でも出てくる。それに、およそ小説のあらすじというやつほどつまらないものはない。最短ルートを辿ることにも意味があるが、読書という精神世界への旅は、まさに自分で曲がりくねった路を歩くことにある。自分の代わりにほかの人に旅をしてもらっても、その十全たる感動を共有できないのと同じだ。

登場人物の家系図が冒頭についているが、心配しなくていい。どんどん忘れればいいし、名称の忘却を促してさえいるように思えるぐらいだ。むしろ忘却によって出来事と関係性を強烈に脳裏に焼き付けるような印象がある。

3000円は安くない。高校生なら映画館デートができる。大学生なら飯が食える。一般人ならショットバーで三杯は飲める。所帯持ちなら花束を贈れるし、子供がいれば外食ができる。だが、これだけ安くて芳醇なラテンアメリカの果実を何度も味わえるのなら、その価値ありだ。一度ぐらい違う方を選んでみるのもありかもしれない。

およそ書評や批評というのは「まあ、だまされたと思って手にとってごらんなさい、見てご覧なさい、聞いてご覧なさい、味わってごらんなさい」というのがその大きな役割であると思う。

梅雨が始まろうとしている。晴耕雨読の日々を考えているかたには、是非ともおすすめしたい一冊である。

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